通勤電車からふと外を見ると、もくもくとした夏雲が見えた。
近頃では珍しい見事な雲だと感心したが、珍しく感じたのは普段、空を見ることなどがないからで、雲は私が見ていないときにも夏空に浮かんでいるに違いないと気づいた。
雲から連想されるのは、近頃TVでよく目にする、JTの喫煙マナーに関するCMで、バックに流れている曲だ。
題名は確か「Both Sides Now」で、邦題は「青春の光と影」と言ったと思う。私の学生時代、もう30年も前の懐かしい曲だ。
オリジナルはジョニ・ミッチェルだそうだが、私はジュディー・コリンズで馴染んでいる。
ジュディー・コリンズと言っても、若い人は知らないだろうから説明すると、ジョーン・バエズと人気を二分したフォークソングの女性歌手で、と言って、ジョーン・バエズを知らない人も多いと思うが、森山良子(直太郎のお母さん)がデビュー当時、「日本のジョーン・バエズ」というキャッチフレーズで売り出していたといえば、雰囲気はわかるのではないだろうか。
なんだかややこしくなった。話を戻す。
「Both Sides Now」の歌詞はよく覚えていないが、「私は若い頃、人生はお空に浮かんだアイスクリームのお城のようなものだと思っていた。けれど、今は人生の裏側を知ってしまった……。」というような内容だったと思う。
白い雲の表と裏側を知ること。それが大人になるということなのだとわかってはいる。が、それだけでは寂しすぎる、と思う。
五十路に入ったというのに、私にはまだ大人になり切れていない部分があるのかもしれない。
今朝のような夏空にわく雲を見たような時には私の中の子供の部分が刺激される。
なんだか、清々しいような、ワクワクするような気分が甦る。
もっと空が見たい思った。
2004年8月アーカイブ
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